2003年から行われていた、すべての小学校の理数科目を英語で教えるという制度が、2012年から廃止されることが昨日の閣議決定で決まりました。一応これが最終決定だということです。
この制度は、Dr.マハティール元首相の思いつきで導入されたもので、今回の決定についてもDr.Mは「相談がなかった。報告しかない」と怒っているそうです。(もう辞めてる人に大臣が「報告した」というのが報じられるというだけでも変なんですが)。
2003年から行われていたこの制度は、マレー人学校だけでなく、すべてのvernacular schools、つまりシナ語で教える華人学校やタミル語で教えるインド人学校でも、小中学生の理数科目を英語で教えさせるというものだったようです。
制度の目的は、これから重要になる「理数系の英語力」をつけるためとマハティール元首相は強調していますが、一般には、「マレーシア人の英語力一般を高めるための便法」という理解だったようです。
この制度に対しては、さまざまな感情的な議論があったということで、マレー人からはマレーシアの国語はマレー語(Bahasa Melayu,Bahasa Malaysia)だ、というナショナリスト的な感情的批判があっただけでなく、母語学校vernacular schoolsでも英語で理数を教えさせるというものだったため、華人からもシナ語で教えたいという反対があったようです。
英語が話せない日本人学者がノーベル物理学賞を取ったことも微妙な影響を与えているかもしれません。
結局、今回の改訂の公式の理由は、調査によると2003年からマレーシアの理数科目の国際水準が落ちてきていること、もっと現実的には、英語ができる理数科目の教員が不足していること。都市部と農村部との教育格差がますます大きくなること、英語ができる人間自体が実際は少なく、英語ができるからといって理数科目を教えられるわけではないこと、2003年の制度施行後も、実際は母語や英語ちゃんぽんで理数科目を教えている教員が少なくないこと、などを総合的に勘案した結果だということです。
英語力向上は英語教育の強化で対応するということです。
マレーシアの理系の知力の主体は、決してマレー人ではなく、インド人や華人ですが、華人などは、日本語由来の漢字の理数用語を使って勉強したほうが良いに決まっていますね。
2009年7月9日木曜日
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2 comments:
英語での数学学習は幼少時にとって難しいかもしれませんね。 特に英語が単に教養語であってNative-Tangueでない場合は・・・。 現に母国語日本語圏と英語圏両方で数学を学んだ者としてそういう感覚は有りますな。 東アジア言語権の方が算数と数学を覚える面では合理的に機能するようです。 んまぁ立横双方ともに個人差が大分ある強化ですので一概に正攻法はありませんが、もちろんヨーロッパ言語圏の言語を主体にして数学と算数を覚えることができる個人もいます。 ただ論理的思考能力が未熟な時期は数学をimplicitに理解することが重要になりますから、下手に第二言語を迂回しながら覚えていくことは酷だと思います。 それに数学は一つの言語として見ることができますから、やはりとにかく基本的な構造は徹底的に理解する必要があります。 そのあとで高校レベルの数学は他言語で学んでも問題ありません。 実際私は高校数学の後半はスコットランドで勉強して、大学は経済と数学のダブルメージャーでした。
そうですか。恩義さんは数学もスコットランドで勉強したんですね。
ゴールドマンサックスの強みは数学だという話を聞きました。
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